Vol.1 榮野川さくら子さん

La Belle Amour創刊のインタビューは、リキフーヅ株式会社4代目社長の榮野川さくら子さんに生き方と会社経営、美容と健康、そして現代の安全で美味しい食品についてお伺いしました。

リキフーヅ株式会社代表取締役の榮野川さくら子さん

Q:Amour
Hiroe Amour のリップグロスとKIBAYASHI口腔スプレーをご愛用いただきありがとうございます。
ご利用いただき1カ月になりますが、いかがでしょうか?

A:さくら子社長
私は元歯科衛生士として10年勤務していましたので、お口の専門家がお口からの健康がテーマとお伺いし興味を持って使い始めました。
まず、口腔スプレーは、マウスウォッシュなどスプレータイプのものが市販でも売っていますが、それと比べると根本的に違いがあります。
市販の商品は、一時的に症状を緩和させるものが多いなか、KIBAYASHIは口臭の原因や喉の痛みを根本的に浄化させる商品だと思います。
女性ですし、歳を重ねていく中でお口の健康はとても大切ですから、これからもずっと続けていきたいと思っています。


Q:Amour
ありがとうございます。リップセラムはいかがですか?

A:さくら子社長
リップセラムは、最初付けたときに、少しピリッと刺激があり、違和感がありましたが、唐辛子成分のカプサイシンが入っているとお伺いし納得しました。
実は、以前にカプサイシンが入っているリップクロスを使用したことがあり、その時はピリピリ度がすごくて、すぐにぬぐいたくなりました(笑)
HIROEAMOURのリップグロスは、最初はピリッとしましたが、付けるたびに癖になっていきました(笑)

つづけると唇がぷっくりとしてきたな、と感じます。歳を重ねると、どうしても唇に縦シワや乾燥が気になっていましたが、気にならなくなりました。
リップグロスも成分によってこんなに違うんだな、と使ってみてよくわかりました。
唇は食事の際など常に何かに接点がありますが、それでもブレないところも気に入っています。持続性があるといったらよいのでしょうか。
今はどちらの商品も愛用しています。


Q:Amour
いつもお綺麗なさくら子社長の唇が自然な色で輝いていて、とても素敵です。

A:さくら子社長
そうなんです。口紅なしで使用すると血色がよくなり、本来の私の唇の色が鮮やかになるのが鏡をみてわかります。
お口に特化したプロのひろえ先生がつくられているものなので安心して使っていくことができますよね。
皆様に使っていただき、女性も男性も健康で美しい年の重ね方をしていただきたいなと思います。
私は歯科衛生士として、歯科、口腔外科で10年間いろんなことを学んできて、年齢を重ねると口の状態が変わっていくことを理解しています。
あの頃は私も若く、50代の方々のお口の悩みがわかりませんでしたが、今、その年になり漸くこういうことでお困りだったんだと気付くことがあります。
歳を重ねると唾液が出づらくなり、口が乾き口臭の原因になります。

今、よりよい口腔環境をつくってくれるアイテムができたんだと感じます。あの頃はなかったけど、私がこの歳になった時に歯科医のひろえ先生がよい口腔ケア商品を作ってくださりありがたいな、と思っています。

Q:Amour
ご愛用いただいているリップグロスは7月にリニューアル新発売となります。
潤い成分と内容量が増量になり更によりよい商品が完成しました。新商品もぜひお試しください。

A:さくら子社長
そうなんですね。使わせていただくのを楽しみにしています。

Q:Amour
歯科衛生士をご退職されてからのご経歴をおしえてください

A:さくら子社長
歯科衛生士を退職してから、スキューバーダイビングを学び、職業にしたいなと感じるようになりました。そして、経験のひとつとしてサイパンへスキューバーダイビングをするために行きました。

サイパンではレストランでアルバイトを始めましたところ、飲食のお仕事が楽しいなと感じるようになり、ご縁あってサイパンで飲食店をオープンしたんです。
歯科衛生士として働いた貯金でスキューバーダイビングの師匠からお店を購入しました。
お店は、かれこれ8年飲食店を経営し、両親の切なる願いを受け、日本に帰ることになりましたのでお店を売却しました。
帰国して、広告代理店を5年勤め、その後、社長として家業を継承しました。

Q:Amour
御社は創業105年を迎えられるとお伺いいたしましたが、どのような企業を目指されているか教えてください。

A:さくら子社長
そうですね。当社は祖父の代からお肉屋さんを営んできました。
社長業を引き継いでから、今、食の在り方が時代とともに進化しているな、とうことに気づきました。今の時代の理想のお肉屋さんが私の中にあります。

:Amour
それはどのような理想ですか?

A:さくら子社長
鳥、牛、豚などそれぞれ、すべて一緒というわけではなく、それぞれに生産者さんがいらっしゃり、それぞれに
想いを持ってつくられています。

当社は豚肉専門店ですので、生産者さんがどのように豚を育てているのかとか、どのような想いで、どのように作られたのか、どのように食べていただきたいのかを消費者の皆様に感じながら食べていただく方が、生産者は嬉しいんじゃなかと感じたのです。

命をいただくわけですから、生産者の想いや飼育工程を消費者に伝える努力をしたいと思ったのです。

私たちが食べているものはひとつひとつ命があるものです。
子豚として生まれてきて、生産者は通常、10カ月~1年位をかけて出荷しているんですけど、最近の豚って4カ月ぐらいで出荷しちゃうんですよね。

:Amour
子豚で出荷するという意味ですか?

A:さくら子社長
いいえ、それが子豚じゃなく成熟した豚なんです。それは、成熟を早めるために餌にいろんなモノを入れるわけです。豚さんたちが生きている時間が短ければ短いほど、生産コストがかからないわけです。
生まれてから1年後にリターンよりも生まれてから4か月後にリターンのほうが収益で考えるとよいわけです。単にいうと1年間に1回リターンするのと、3回リターンするのとでは利益だけでみると全然ちがいますよね。
そこで、私は消費者さんが、それをご存じの上で食材を選んでいらっしゃるのかと疑問をもちます。

鶏肉、牛肉、豚肉などそれぞれあるわけですが、鶏肉の中でもブロイラーはもっともっと早いです。皆さんはどのように飼育されたお肉なのか知らなくて食べている状態です。それはとても怖いことです。

だから私は、取引先のファームに出向き飼育方法や環境をお伺いしています。変わらない取引先であっても、飼育方法をかえましたよ、とか、少し餌を変えてみました、とか、飼育期間を少し伸ばしたら、もっと美味しくなりました。などの情報を定期的にコミュニケーションすることによって、時代とともに変わる状態を皆様に説明をすることができるわけです。
ランチであってもディナーであっても、今日という日の食事は一生に一度限りですので、何をどういう想いで食べているのかはとても大事だと思うのです。

私が社長になってから、いろんな生産者の方々に会って、より一層伝えることへの想いが強くなりました。
命の商品を生産する生産者の想いをちゃんと伝えて販売するコンセプトの元に、MAISON SAKURACO を創りました。
MASIONとは家という意味で、お家でお母さんがつくってくれる、あったかいご飯を、家族で「美味しいね」といただく空間と、生産者と消費者を繋げる空間にしたいと思っています。

北海道十勝ロイヤルマンガリッツアファームにて

:Amour
新しく実店舗をオープンされたとお伺いしましたが、お店について教えてください。

A:さくら子社長
リキフーヅの店舗がオープンしてから、ちょうど3か月になりました。
当社は地域の皆様に支えていただいてきましたので、地域の皆様に喜んでいただけるような商品作りをしています。
皆様から、「リキフーヅさんのお肉をいただくと美味しくて他のお肉が食べられなくなっちゃうわ」との嬉しい声をいただいています。
スーパーさんが悪いわけではありませんが、私は豚肉専門店として、お客様にどういうお肉なのかをちゃんと伝えてご購入いただいています。

北海道帯広エルパソ豚牧場にて

:Amour
スーパーや量販店で見かける三元豚について教えてください

A:さくら子社長
日本の95%以上はみんな三元豚なのです。三元豚とはブランドではなく三種掛け合わせの豚との意味です。三元豚というと国産のように思いますが、カナダ、イタリア、フランス、メキシコも三元豚を作っています。三元豚といえば美味しいな、とのイメージなのですが、豚の種類です。
私は子供たちの食育の事業を始めています。これは、小児歯科のひろえ先生のお考えに共鳴するところです。
子供の体はまっさらの状態に食べてくことで体を作っていきますよね。
病気をせずに子供たちを健康な体に育てていくことは、親御さんの務めであり、想いがあります。

食育のセミナーには親御さんとお子さんの両方に来ていただいています。お子さんだけにお話ししても食事を作られる親御さんがそうでなければ、食育にならないからです。
だから、親御さんにも食育をしていただき食品を選ぶことが大切だなと思っています。

飼育の餌について、入ってはいけないものなどいろいろあるわけなんですが、日本は確立されていますが、海外の場合はそういうところまでは考慮していない生産者も結構いるわけですよね、利益になるようにしようと、通常は普通に飼育するとどうしても6ヵ月くらいかかるところですが、ホルモン剤を打って3か月くらいで出荷させちゃいましょうということも無きにしもあらずなんですよ。そうするとそれが蓄積されているお肉を食べることになり、ひいては自分たちの体にそれが蓄積されることになります。

添加物がはいっている食品を絶対に食べてはいけないとは思わないのですが、回数が減った方がいいよね、っていうお話なんです。

とくに子供の頃は一番味覚がずれる時期なんですよね、ひろえ先生も小児歯科の先生なのでお分かりになるとおもいますが、小さいころから、添加物が入った食品を食べ続けていると、味覚をつかさどる味蕾というセンサーがどんどんズレていきます。小さな頃はそれがクリアなんですよね、例えば辛い物をずっと食べていると辛さに強くなりますよね。そうすると味蕾が崩壊していきます。だから、子供の時はクリアな舌に乗っかっていく味覚が敏感なんで、私たちが商品を作った際にまずお子さんに食べてもらうのが一番良いんですよ。お子さんが美味しいと感じるものは大体が美味しいんですね。舌がまだきれいですし、子供さんって生まれてきてピュアな状態ですから、ご家庭で食べるものによって全然変わってくるわけです。ですから、親御さんと一緒に食育を実施することが大事なんです。

:Amour
お年寄りのケアも今後手掛けられるとお伺いしましたが、どのようなものですか?

A:さくら子社長
日本は医療が進み高齢化社会になりました。
私が一番危惧するのは、たくさん経験を積んで一生懸命生きてききたのに、交流の場所がなくて孤独死をされる方が結構いらっしゃることです。孤独死をされる方々って、誰にも看取っていただけなくて、お家に行ったら亡くなっていたということは核家族になった今の時代はたたあることです。

私たちが子供の頃は、大家族でお家にはお爺ちゃん、お婆ちゃんがいて、どうしているのかなんて、すぐにわかる時代でしたけれど、今は個人情報保護法があり、隣に誰が住んでいるのかすら、わからないで生活されている方がたくさんいらっしゃると思います。
そんな中で、私はこれまで長い間いろんな経験をされてきたお年寄りの方々が交流をする場所を作りたいと思ったのです。
まだまだ元気でご自身でなんでもできる人はたくさんいらっしゃいます。
ディサービスもしかりなんですけど、そうではなくて、もっと自分たちでできることってあると思うのです。
なので、私は「見守り食堂」をつくりたいです。70代、80代でもまだまだ働けるかたたちがご自分たちで切り盛りできる食堂があってもいいと思うのです。

今日は〇〇さんが担当で、大皿とお味噌汁がついて5時くらいから夕食ができますよ、みたいな感じで、そこにアルバイトでお孫さんがお越しになってもいいわけですよね。
お孫さんとお爺ちゃんお婆ちゃんが一緒の空間にいることはすごく大事だし、一人暮らしの方の安否確認や情報交換の場所になると思うんです。
食育と見守り食堂は新事業でやってもいいなと思っています。

当社は生産者と取引をしていますので、実は豚だけの生産者ではなくて、北海道のアスパラガスやジャガイモなど旬のものをご案内いただいたりするんですよね、そのアスパラと豚肉を合わせてメニューがつくれると思います。日本は四季があり、旬のものがいっぱいあるから、生産者と直接つながっている強みを生かして、食堂を創っていきたいと思っています。

:Amour
MAISON SAKURACOの実店舗オープンはいつですか?

A:さくら子社長
本当は5月を予定していたのですが、施工の関係で8月オープンになると思います。

:Amour
それでは、食育と見守り食堂のオープンはいつですか?

A:さくら子社長
いろいろとクリアすることがありますので、来年の年始くらいに始められたらいいなと思っています。仕組み作りは既に出来上がっているので、それをどういう風に形にしていくかだと思っていて、ただ私ひとりではできないことですので、一緒にやってくださる方がいらっしゃればいいなと思っています。

先日、女性経営者の会に参加した際に、長年女性経営者として経営をされてきた大御所の方がたくさんいらっしゃって、皆さんとお話をする機会があったときに、おひとりでお住いの方もいっぱいいらっしゃって、「いろんな意味で刺激があるからみんなで保養所みな施設をつくといいわよね」、「皆さんにご寄付をしながら、最終的には余生をそこですごしてもいいわよね」との会話になりました。
その感覚は、私はまだ50代だからでまだないんですが、70代、80代になると終活のことを考えるようになることが理解できました。

皆さん最前線で表に立ってきた女性達ですが、「やっぱり最終的にひとりはさみしいわね」。とのことで、喧嘩しながらもみんなで一緒にいるということがいいのかな、と思いました。
保養所は、経済的にできる方できない方がいらっしゃるので、私は誰でもお越しいただける見守り食堂が必要だなと思います。
いくつになっても人と交わることが大切だと思います。

:Amour
最後にこれからの夢と目標をおしえてください

A:さくら子社長
いちばんの夢は私が歳を重ねて、亡くなるときにこれまでやってきた事業がよかったな、って思える瞬間で人生を終えたいですよ。
納得した人生だったと思いたいので、夢というより後悔なく、私の人生をきちっとしたカタチに持っていこうと思います。

:Amour
素敵なお話をありがとうございました。これからさくら子社長のご活躍を楽しみにしています。

A:さくら子社長
ありがとうございました。

【インタビューを終えて】

知性の高さがうかがえる透き通った眼差しと素敵な笑顔が印象的なさくら子社長。
100年以上の歴史を継承され、根源にはしっかりと地域とともに事業があることへの感謝があり、ご自身ならではの生き方と挑戦の中で進化を続けられる姿勢がとても素敵でした。

リキフーヅ株式会社
代表取締役 榮野川さくら子
Official webサイト:https://www.rikifoods.co.jp/
MAISON SAKURACO:https://shop.maisonsakuraco.online/

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